ベビーシッターマッチングサイトについて
ベビーシッターマッチングサイト、シッターズネットに関して非常に残念なニュースが出ています。ですが、シッターズネットを便利に使っている人がいるのも事実です。
私も昨年、シッターズネットを経由して、もしくは経由せずに、ベビーシッターの方を探したことがあるので、その時に感じたことをまとめて書いてみます。
ニュースの元記事はコチラから
保育施設で2歳男児死亡 8カ月の男児も病院で手当て 埼玉
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00264881.html
まず、シッターズネットなどのマッチングサイトを経由して、ベビーシッターを依頼したい人のニーズをピックアップします。これは、子供を持っている知り合いやベビーシッターさんなどにヒアリングした内容を参考にしています。
- 幼稚園や保育園、習い事への送り迎えが自分だけでは難しいので手伝って欲しい(2児の母や働いているお母さんなど)
- 保育園は子供がかわいそう(一部のチャイルドマインダーさんは1人で2人程度しか見ない、家庭的な保育を徹底して実施していて、保育園より充実したサービスが受けられる所がありました)
- 保育園やファミリーサポート、一時保育など行政手段では預けられない、ニーズに応えられない事がある(急な用事など)
日本ではベビーシッターは規制や国家資格のある職業ではありません。そのため、いくつかのベビーシッター資格が民間によって運営されています。ここで予め記載したいのは、ベビーシッターの方は信頼できる方が多い、ということです。
そして、私がお会いした事があるベビーシッターさんの多くは、国際資格を有したベビーシッターさんでした。この方々が持っていた資格は「幼児小救急救護法国際修了カード」と呼ばれるもので、ベビーシッター資格ではありませんが、幼児をまもるための知識と意志を持ち合わせている事が伺える資格です。また、保育士資格や看護師資格も合わせて持っているベビーシッターの方も多かったです。
保育園などの行政の目がある程度届いている施設・団体が提供するニーズを超えるニーズを求めた際に、「自分で子供を見ているよりも安心して任せられるぐらいの”プロ”」なベビーシッターに、ベビーシッターに頼むことが多いように感じました。
今回事件になったケースでは、この「プロ」に該当していない方であるように思います。マッチングサイトやコミュニティ上では、「自分で子供を見ているよりも安心して任せられるぐらいの”プロ”」なベビーシッターと、「お小遣い稼ぎに子供を預かります!と登録しているベビーシッター希望者」の両方の方が登録されています。
「シッターズネット」ばかりが話題になっていますが、mixiのコミュニティなどでのベビーシッターの相互紹介・マッチングも結構書き込みが多くあります。今回の事件はたまたまシッターズネットの方が話題に挙げられていますが、ミクシィのコミュニティの方にも容疑者の方が登録、書き込みしていた可能性はあります。
マッチングには、行政が支援している「ファミリーサポート」というのもあります。これは多くの市区町村である制度で、既に育児経験のある誰かがファミリーサポートに登録すると、子供を預けたい(送り迎えなどを頼みたい)方がファミリーサポートに問い合わせるとそういう方を紹介してくれる制度です。
ファミリーサポートの場合は一回、ファミリーサポートの機関が面接していますし、預かる側、預ける側で対面で面談の上、預けるかどうかを決定しているなど、ネット上のマッチングサイトより安全性が高く保たれています。ファミリーサポート登録者の方はいくらか研修を受けたりもすることも多く、比較的安心して任せられます。
一方、サイト上のマッチングや第三者を介さないマッチングなどでは、「預ける人が自分の目で相手を確認して信頼できるかどうか判断する」事が不可欠になるため、安全性の面で懸念が残ります。
「アメリカでは子供のバイトの定番はベビーシッター」と言われるぐらい、ベビーシッターは簡単な仕事と思われがちな仕事です。ですが、子供は非常にデリケートなので、行政による規制が必要な業種だと私は思います。
ベビーシッターなどの個人は原則使わない、というのが安心だと思います。お住まいの市区町村に問い合わせると、「緊急保育」など、どうしても緊急で預かって欲しい時に預ける事が出来る施設を運営している所が多いです。多くの場合、ベビーシッターに依頼したいニーズは行政がみたいしています。
子供を預けたい!と思った時は、
行政の支援を受けられる、認定を受けているところに預けられないか?(本当に預けることが出来ないのか?)
をまずは行政に相談すると良いと思います。
預けられない場合は、ファミリーサポートなどの行政等、第三者認定されているマッチング機関で紹介して貰う方がよいでしょう。その際には、
- 預かってくれる方の資格、及び正しく資格を持っていること(持っているとウソをついている人ではないこと)を確かめる
- 人間として信頼出来るか確かめる
- プロとして信頼出来るか確かめる
など、沢山の他人からの評価と自分自身での評価をせざるを得ないと思います。
いくつかあるチャイルドマインダー資格(ベビーシッター向けの資格)を名乗っている資格の中では、NCMA, Japan資格を持っている方が一番安心できるように思います。
※私はNCMA, Japanとの利害関係は一切ありません。NCMA, Japanのアフィリエイト広告にも登録していません。
NCMA.Japanは、イギリス政府認定全英チャイルドマインダー協会(NCMA.UK)と独占契約をしております。
http://www.hoiku.co.jp/
NCMAは、日本ではありませんが、イギリス政府が若干の関与をしている資格です。また、NCMA, Japanのチャイルドマインダーの多くは「幼児小救急救護法国際修了カード」も持っています。また、保険にも参加しています。NCMA, Japanもチャイルドマインダーとのマッチングサイト「子ごころ」を提供しているため、こちらのほうが他のマッチングサイトよりは安心出来るのではないでしょうか。
比較的NCMA, Japanのチャイルドマインダーさんは高額です。業者を経由するほどではないですが、1時間あたり1500円以上は少なくてもかかると思います。ニュースで「業者と比べて安価」とよく言われていますが、信頼できる方はある程度高価格です。保険などにも入っている以上、ある程度価格が高いのは仕方がありませんし、普通のバイトと比較しても、東京都では高い方ではないと思います。
- 自分がお住いの地域の自治体の制度を使う
or
- 信頼できる資格を有している
- 保険などの第三者機関による認定がある(ファミリーサポートも保険に入っている方が多い)
- 人間として信頼できる
上記3点を満たしている安心できる人にしか依頼しないようにする(その際、金額が安いことが謳い文句である人にはお願いしない)よう心がける事が必要だと思います。
ベビーシッターは行政が提供していない、高価な高付加価値サービスです。決して安価に得られるサービスではありません。安価に提供している方々にはワケ(保険がない/自分の子供のついでに見るだけなど)があります。
今回の事件は本当に心が痛むニュースです。
私は人命に関わる内容のマッチングサイトには反対です。
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