あ、会社って、潰れるもんなんだ…
自称ベンチャー企業だと感じにくいこの感覚。「あ、会社って、潰れるもんなんだ…」。
最近やっと、「あ、会社って、潰れるものなんだ」って、感じられるようになりました。
これを感じていないベンチャー企業はベンチャーじゃないんじゃないかとさえ思います。なので、去年の私の会社はベンチャーじゃなかった、スタートアップじゃなかったな、と。スタートアップとベンチャーの意味の差はよく分からないですが、どちらも指しているつもりです。
会社が潰れるって当たり前だろ!って思う方もいるかと思うのですが、実際のところ、会社ってなかなか潰れないんですよね。弊社だと、役員(CTO)と私の2名で起業しました。で、Open Network Labに投資頂いて、パートナーなど大手さんと組ませて頂いて、QA機能付きポイントサイト系アプリをリリースしました。
このとき、去年はまだ完全なレッドなオーシャンではなかったので、ポイントサイト。そこそこに売上高が上がっていました。広告費を投入したりもしました。人を2名ぐらい雇ったりもしました。
※そのときの結果のまとめ…
スマートアップ スマートフォンサービス マーケティング手法 〜避けよう!弊社の失敗談編〜
上手くはいってなかったですが、潰れる気配、感覚はまったくありませんでした。
毎月のキャッシュインはキャッシュアウトを超えていましたし。
キャッシュアウトってちょっとしたバイト代と、デザイン外注したり、CTOの子の生活費払ったり、オフィスの家賃払ったり。いっても月額50万円ぐらいだったんですよ。
潰れるわけないです。会社設立時の資金200万円だけでも4ヶ月持ちますし、キャッシュインもある。潰れるわけないです。黒字経営万歳です。
キャッシュが少しでも危なそうなら、受託開発をすればいい、と思ってました。実際、受託開発の依頼はいくらか頂いていましたし、7割方お断りさせて頂くor費用面でお断りされる(弊社が高額)状態でした。
でも、これって、完全に、ベンチャーじゃないですよね。
リスクを取ってない。常に安全マージンを大幅にとってる。
ベンチャーって「スピードスピードスピード」言われるのに、スピードに投資してない。
せっかくOpen Network Labというシードアクセラレーターに投資してもらったのに、本人たちが「アクセラレーション」しようとしていない。完全にアウトですよね。ダメダメですよね。
そんなとき、この本を読んだら、世界観変わりました。
ベンチャーとかスタートアップとか全く関係ないんですが、負債と資本の比率の見方とか、一般的にはこういうのが正しいとか、そういうのが書いてありました。弊社は今のところほぼ負債ゼロです。(カードなどの一時的な負債や、若干の買掛金はありますが)
これって、完全に、攻めてないですよね。ベンチャーじゃないですよね。普通の企業よりも攻めてないですよね。
もちろん、負債を追えば攻めてる、リスクをとってるってわけじゃないですが、今活かせるリソース・資産を普通に預金して、事業やってるようじゃ、ダメだなって思ったわけです。
本来ベンチャーって
- 不確実だが、大きなマーケットが狙えるマーケットを狙う
- 顧客が抱えているであろう不確実な課題を解決する
- 上記2点のためにリソースを全力投入し、資金調達で資金を投資頂き、リターンを返すべく、資金を全力で事業拡大に投入し、可能な限り早く事業を成長させていく
ものだと思うんですよね。この3点、いずれもなかった。
ポイントサイトが解決するユーザの課題って、「お金がない」ですしね。お金が欲しいのはみんななので、不確実な課題じゃ全然ないですよね。マーケットも小さいです。資金調達もせず、借金もせず、資金は預金。はい、ベンチャー失格!です。
そういうわけで、現在、アルバイト含め、7名で新サービス開発に臨んでいます。昨年とは比較にならないほどのキャッシュアウトです。増資も行う予定です。絶対に成功させてやろうと思ってます。万が一失敗しても、そのときは再度チャレンジしようと。
まだ全然成功なんてしていなくて、成功に挑戦さえしていなかった身で、何を言うかっていう感じですが、今の感情を書いてみました。同じく起業を志す、起業している、そんな人の中で、「うちはつぶれない」と思ってる人がいたら、あなたはベンチャーじゃないと思います。
ま、つぶさない必要はありますし、つぶしてはいけないですし、つぶれないように全力を尽くさなきゃいけないのは当然なのですが、リスクを取りに行っていないベンチャーはベンチャーじゃなくて、ただ単に安定な経営を目指す中小企業です、むしろそれより劣ってますよ、自覚して行動できていない分、と思います。去年の俺のバーカ!
以上。最近よく炎上してますねと知り合いには言われるようになった私の、去年の私への評価です。
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